一枚物(紙本墨書) 懐旧館旧蔵 「尚々、小瀧口より柏倉迄之荒増之絵図相納差上候、右御覧被下候 一、小瀧より長谷堂と申所迄山坂計ニ而三里、長谷堂家数三百軒位、此村難渋之躰ニ相見得申候 一、長谷堂より柏倉迄半り、此所戸数弐百四五拾位、以此所陣所重役江面会いたし候処、たん願書被差出候由 一、柏倉より山辺迄弐り半、此所戸数四五百軒位、以山辺弥堀と申者一村ニ而、弥堀者荘内領分五百石計者織内紋領分、山辺と申者棚倉御領地之由、当分棚倉落人之由ニ而、男女子止宿ニ相成居候 一、荘内藩六百人余奥州仙台福嶋表江出兵相成居人数之由、九月十六日山形止宿ニ而、中壱日逗留ニ而今日出立ニ相成、山形より弐り登船叶と申所、其外長崎さかへと申所江彼之方より止宿ニ相成城下表江引揚候由、其外山形辺之儀者、同屋代より御直ニ御関取可被下候、右之通荒増一左右申上候間、其よは同屋代より返ひしも御聞取可被下候、只今迄愚身異見者当所迄者決而御掛念ニ者及間敷事と、乍恐奉存候 一、九月十八日夜認 白石拝 恒吉休右衛門様追而申上候、是者申上儀ニ者無之候得共、愚身之上御察し御覧可被下候、上山表之儀者尚更御聞取第一ニ御座候 恒吉休右衛門様 白石拝 貴下」（進軍の状況とと村々の様子を報告。）
